予防歯科・小児歯科
予防歯科・小児歯科
当院の予防歯科ではむし歯と歯周病だけでなく、高齢者の方はオーラルフレイルという口腔機能全体の低下、子どもは口腔機能発達不全症という口の機能の習得がうまくできていないなど、お口の中全体の予防、厚生労働省もすすめている年代別の予防を目指しています。
歯を失う原因のほとんどはむし歯や歯周病ですので、これらを予防すれば歯を失うリスクを大幅に減らせます。予防歯科とは、むし歯や歯周病にならないように予防を行うことで、当院では3カ月に1回程度の定期的な受診をおすすめしています。
歯を失うと噛みづらくなり食生活にも支障がでて健康被害もでやすくなります。高齢になり歯を失う本数が多くなり放置すると、口の周り、喉の筋肉も衰え将来的に誤嚥性肺炎などを起こす原因にもなります。
全身の健康維持とともに、生涯ご自分の歯でおいしく食事ができるようにしましょう。
「予防」の基本は毎日の歯みがきですが、セルフケアで完全に除去することはできません。お口の中の汚れを徹底的に除去できるのが、歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルケアです。
プロフェショナルケアでは歯垢や歯石の除去をはじめ、口腔内診査、歯みがき指導などを行います。
PMTCとは、毎日の歯みがきでは落ちない歯の汚れやバイオフィルムを、専門の器具とペーストを用いて、歯面とその周辺の歯周組織から徹底的に除去していくクリーニングです。このクリーニングによって、汚れの再付着の予防も期待できます。
歯石は歯垢（プラーク）が石灰化してできた塊で、歯みがきでは除去できません。スケーラーという専用の器具を使用して、歯の表面や歯周ポケット内にある歯垢や歯石を徹底的に除去します。このスケーリングは、初期の歯周病を改善する治療としても行います。
一人ひとり歯並びも違いますのでホームケアの指導では、各個人に合わせた歯みがきの方法や、歯ブラシ、歯間ブラシ、の選び方などをお伝えし、ご自宅でのホームケアをより効果的に行えるようにサポートいたします。
歯垢は丁寧なブラッシングによって、大部分を取り除くことができます。ブラッシングは、みがき残しを防ぐため、1本1本の歯を丁寧にみがくことが基本です。歯をみがくときは、当てる角度を変えながら歯ブラシを小刻みに動かします。力を入れ過ぎないように注意しましょう。
歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスを使用すると落ちやすくなります。ホルダーがついたフロスもありますので、使いやすいものを選択してください。
歯間ブラシは歯と歯の間の汚れを落とします。様々な太さの歯間ブラシがありますので、ご自分の歯に合ったものを選びましょう。
キシリトールはむし歯予防効果が実証されている天然甘味料で、厚生労働省から食品添加物として認可されているほか、世界保健機関(WHO)や国連食糧農業機関(FAO)もその効果を認めています。キシリトールは、ミュータンス菌の増殖や歯垢の形成を部分的に抑える効果が期待できます。
当院の小児歯科ではむし歯治療だけでなく、成長発育期におけるお子さんの食生活によるむし歯リスク、姿勢、口呼吸、指しゃぶりなどの癖、舌の位置による歯並びへの影響なども相談させていただきます。お子さんの成長を視野に入れての治療を目指しています。
小児歯科は成長発育期にあるお子さんのむし歯の予防や治療を専門に行う診療科です。歯は生後約6カ月頃に乳歯が生えはじめ、2歳半頃までには乳歯が並ぶといわれています。そして6歳頃から永久歯への生え変わりが始まり、13～15歳頃には、ほとんどの永久歯が生え揃います。そして永久歯に悪い影響を与えないよう診療を進めるのが小児歯科の大きな特徴です。生活習慣や食生活の改善指導も一環としています。
このようなお悩みや症状がありましたらぜひご相談ください
成長過程にあるお子さんの口の中に不安やお悩みがございましたらお気軽にご相談ください。
むし歯菌は実は人から人に感染します。とくに問題となるのがミュータンス菌で、一旦口の中に感染するとなかなか排除できないという大きな問題があります。産まれたばかりの赤ちゃんにはむし歯菌（ミュータンス菌）がいません。赤ちゃんにむし歯菌がうつるのは、ご家族からです。密接に関わるお母さんが一番手で、口移しで食べさせたり、親の箸やスプーンで食べさせたりということでうつってしまいます。
むし歯菌に感染しやすい時期は、生後10カ月くらいから乳歯列が完成する約２歳半といわれています。この間は赤ちゃんに使う箸やスプーンは専用のものにしましょう。
日頃の歯ブラシ習慣も大切になってきます。小さいころは親が一緒に歯みがきを行う仕上げみがきをしてあげましょう。
小児歯科で定期検診やブラッシング指導を受けることもおすすめです。
シーラントはむし歯になるリスクが高い歯の溝を、歯科用プラスチックで塞ぎ、汚れがたまらないように処置する治療です。乳歯は形が複雑なため、シーラント処置は効果的です。とくに奥歯の深い溝は汚れがたまりやすく、むし歯になりやすいところです。
フッ素は酸の生成を抑制する効果が期待でき、とくに乳歯や、生えたての永久歯にはむし歯予防効果が大きいとされています。その科学的特性から、「初期のむし歯を治す」「歯のエナメル質を強くする」「むし歯菌の活動を抑える」という効果が期待できます。
定期的なフッ素塗布で歯をコーティングすることによって、むし歯を予防します。3カ月に1度程度の歯面塗布をおすすめします。